薄荷

夏の暑さを和らげてくれる爽やかな薄荷の香りは、多くの人に好まれていますね。歯磨き粉やガムなど、私たちの身の回りには薄荷の香りが溢れており、その清涼感は日々の生活に欠かせないものとなっています。しかし、この爽やかで親しみやすい香りの奥に、「美徳」という意外な花言葉が秘められていることをご存知でしょうか。清涼感とは一見結びつかないように思える花言葉ですが、そこには古くから人々の暮らしに寄り添ってきた薄荷への深い尊敬の念が込められています。古来より、薄荷は薬草として重宝されてきました。その効能は消化促進や解熱、殺菌作用など多岐に渡り、人々の健康を支える存在として大切にされてきました。また、魔除けの効果があると信じられていた時代もあり、家の周りに植えたり、身に着けたりすることで邪気を払う習慣もあったようです。このように、人々の生活に寄り添い、様々な恩恵を与えてきた歴史こそが、薄荷に「美徳」という花言葉が与えられた所以と言えるでしょう。爽やかな香りに癒されるだけでなく、その奥に秘められた深い歴史と人々の想いに触れてみてはいかがでしょうか。