アキレアの花言葉
古くから人々に愛されてきた薬草は数多くありますが、その中でもアキレアは、中央アジアからヨーロッパを原産とするキク科の植物で、その歴史は古代ギリシャ神話にまでさかのぼります。トロイア戦争で活躍した英雄アキレスが、この植物を用いて兵士たちの傷を癒したという伝説から、学名に「アキレア」の名が付けられたと伝えられています。アキレアは、ノコギリの歯のような切れ込みが入った羽状の葉が特徴で、その姿から「鋸草(ノコギリソウ)」という和名も持ちます。夏になると、白やピンク、黄色などの小さな花が集まって、傘状に咲く姿は美しく、観賞用としても楽しまれてきました。薬草としての歴史も深く、古代ギリシャ時代から、止血や傷の治療、炎症を抑えるなどの目的で用いられてきました。また、ハーブティーとして飲用すると、消化促進やリラックス効果も期待できるとされ、現代でも広く親しまれています。日本には、明治時代に渡来して以来、その薬効の高さから、広く栽培されるようになりました。庭先で見かけることも多いアキレアは、私たちにとって身近な薬草の一つと言えるでしょう。