心の棘も癒す花、エキナセア
古くから北アメリカの大地に根を張り、人々の生活を見守ってきた植物があります。それが、ネイティブアメリカンにとって万能薬のような存在だったエキナセアです。その歴史は長く、はるか昔から傷を負った体を癒し、感染症から人々を守り、痛みを和らげるためにと、様々な用途で大切に用いられてきました。ネイティブアメリカンは、この植物の根や葉、花を煎じて飲んだり、患部に直接塗ったりすることで、その薬効を得ていたと言われています。その効能は、現代科学の力をもってしてもなお、色あせることはありません。エキナセアに含まれる成分には、免疫力を高め、風邪やインフルエンザなどの感染症を予防する効果があることが、近年の研究で明らかになってきました。そのため、現代においてもエキナセアは、世界中で愛されるハーブとして、人々の健康に貢献し続けています。サプリメントとして手軽に摂取できるようになったことも、エキナセアがより身近なものになったと言えるでしょう。古来より受け継がれてきた知恵と、現代科学の融合が、この植物の力を最大限に引き出し、私たち人類を健康へと導いているのです。